夕方4時ごろの番組をなんとなく見ていたら花粉症の話題が出ていました。出席者はホランさん、大学の先生、医者でした。
あまり期待することなく見ていました。大学の先生が舌下療法について話し始めたのでおっとこの番組は違うのかなと思いみていたら、その先生、よくわからないことを言い、話を終えました。
結局、舌下免疫療法を始めなかったのかな。そのあとはまあ他の番組と同じような感じでいずれは効果のある薬が出てくるというようなことを言って終わったと思います。この辺の記憶はあいまいです。今、私は舌下免疫療法を始めて今年で2年目なのでもう少し花粉が多い状態まで自分の様子を見ていたらその番組の内容がはっきりしなくなっていました。
この舌下免疫療法は毎日、舌の下にシダキュアという錠剤一錠をとどめて溶けるまでおいておくという療法です。これは効果があるまで3年から5年くらいかかるといわれていますがわたくしは2年目にして効果が出てきました。
今年は花粉が多い日でも目のかゆみ、はなのむずむず感がない。本当に楽な春になりました。
ただわたくしには2年目で効果があったのですが、それには理由がありました。わたくしは減感作療法を長年にわたってやってきましたので多分、その効果が残っていて結果が早く出てきたかもしれません。
それではこの減感作療法というのがどんなものなのか話していきたいと思います。
平成4年か5年くらいの春はもう本当につらい毎日でした。。昼間はどうにか我慢できるのですが、夜は本当に大変でした。鼻が完全に詰まっているので口呼吸になる。口呼吸をつづけると口が乾いてくるので目が覚める。それが一晩に何度もおきます。しかも目がかゆくてかゆくて、こすり続けるために痛くて我慢ができなくなる。特に飲酒をしたあとは地獄でした。
薬はあったのですが、そのころは眠くなるので効きすぎて翌朝はだるくて仕事の意欲がなくなる。もう春は北海道で暮らしたいといつも考えるような状態でした。
そのころです。ある人から減感作療法という治療法があってこのおかげでその方は花粉症がよくなったといわれました。
勿論初めて聞く言葉ですがそれをやろうと決心しました。この苦しみから逃れられるのであればなんでもやろうというところです。それまでもいろいろと試していました。点眼薬、点鼻薬、いろいろな民間療法。
ただ今でも減感作療法をやってくれるところはあまりありません。そのころは耳鼻科で尋ねたりしていましたが見つかりませんでした。
ただ偶然に行った日吉の病院でここではやっていないが済生会の神奈川病院でやっているのでそこに行ったらというアドバイスを受けました。今は先生が代替わりしているのでやっているかどうかはわかりません。
治療は花粉のシーズンが終わったころに始まりました。治療は本当に簡単です。まず体がどんなアレルゲンを持っているか調べます。
その結果が翌週に出て、杉花粉とハウスダストということがわかりました。その二つを皮下注射することになりました。
最初は週に一回から始まったと思います。注射をした後、多分15分くらいして注射の痕を調べてどれくらい反応があるか見ます。
それを続けて皮膚の反応が弱くなればだんだんと希釈の度合いを変えていきます。数字ははっきり覚えていませんが最初は1万倍くらい(数万倍かもしれません)に薄めたスギ花粉を注射していきます。
そしてだんだんと1週間に一度から、2週間に一度とだんだんと延ばしていき、最終的には3か月に一度で済むようになりました。
ただ翌年は多分、まだ1か月に一度だったような気がします。もう忘れていますが。
翌年になりました。驚きました。春はなんでもなかったです。勿論、注射ばかりではありません。花粉の時期は点眼薬と点鼻薬を1日に一回、朝だけ使いました。ただこれだけでわたくしは花粉症ということをすっかり忘れられました。この点鼻薬も点眼薬も以前も使っていました。
この方法はかなり劇的に効きました。ただスギ花粉の注射ははっきりいってずーとしないといけませんでした。花粉症の季節だけ点眼薬と点鼻薬はいちにち一回使いましたが春は暖かくなるのが待ちどうしいくらいでした。本当にシンプルな治療法で最初は毎週ですがだんだん一か月に一度、最後は3か月に一度で楽になります。
ですからいつもこの時期になってこの方法でよくなったという人が出てこないのが不思議でした。
ただ、ホランさんはそんなにひどくないということが考えられます。花粉症の治療方法としては、ネットで調べると減感作療法はかなり初めの方に出てきますから。
だからわたくしのように地獄の苦しみだということではなければおそらく試そうという気にはなれないでしょう。
それとなんでもそうですがわたくしに劇的に効いたとしてもほかの人にも同じようになるということでもありませんし。
さらに副作用というのはなんにでもあります。人によってはアナフィラキシーショックで体にダメージが起きる方もいます。
所詮、花粉症で地獄のような日々だといっても一年で3か月か4か月くらいです。残りは楽しく日をおくれます。
この方法を知ったがために減感作療法を試して取り返しがつかないことが起こるということも考えられます。
若いころは無邪気にこの方法がいいよと説明することができますが。今はできません。インフルエンザの予防注射でもなくなる人がいるということを知って、本当になんでも気を付けないといけません。
この方法を知らなければただ4か月の苦しみで済みますがアナフィラキシーショックを起こしたときは命にかかわります。
ただこの方法も田舎に引っ越しをして10年近くたつと、減感作療法をやめたことによって今までの効果がなくなりました。点眼薬と点鼻薬だけでは効きませんでした。それでおととしから舌下療法を始めたのです。この方法は減感作療法と違ってやってくれるところが多いからです。
減感作療法があるというのは選択の一つとして知っておくことも大事なことだと思っています。