だましだまし使っていた歯が割れてしまい、とうとう部分入れ歯を使うことになりました。
本当に要らない治療をしたばかりにこうなりました。
多分、36歳くらいだと思います。歯を夜磨く習慣の私がそのころ酒を飲んで丁寧に磨かずに寝てしまった日が続いた関係で1本の歯が虫歯になりその治療に歯医者に行きました。
今だったら歯磨きは寝る前でなくてもいいという事がわかりますがその頃は酒を飲んだ後がいいという風に考えていました。
そのせいで歯並びの悪い部分が虫歯になってしまいました。
引っ越しをしたばかりの地域でどこに行こうかなと考えていたら妻がこの歯医者がいいと勧めてきました。
私は特にこころあたりもなかったのでそれではと、その歯医者に行きました。
これがすべての失敗の始まりです。
1本の虫歯の治療は無事に済みましたが歯医者がある提案をしてきました。
歯は噛み合わせの部分に食物がたまり虫歯になりやすいのでここを金属で補強をしたほうがいいということでした。
私はうかつにもそれを信じてしまいました。そのころの私の歯は、歯並びこそよくはありませんでしたが虫歯もこの歯だけできわめて良好でした。
ですからなにもする必要はなかったのです。
よく歯医者に行くのは大嫌いでという人がいますが、私がそういうタイプだったら良かったなと思います。
しかし、私はあまりそういうことではありませんでした。
それでついOKしてしまいました。
これはわたくしの人生の最大の失敗です。
なんの必要もないまっさらの歯にドリルで穴をあけて詰めものをし始めたのです。
上の歯が4本、下の歯が6本、全部で10本余計な治療をしてしまいました、
ただその頃の私はその行為がどういうことになるかなんの疑いも抱きませんでした。
それに疑念が生じてきたのは、治療したはずの歯の中の部分から虫歯になり始めたからです。
え、そんなことあるの。驚きでした。
それから虫歯にならないという治療をしたはずなのに次から次へと虫歯がすすみ結局、部分入れ歯です。
ある新聞の記事を読んだら歯というのは虫歯の治療をしたら歯を抜くことになるまで進む。歯の治療をしたら終わりだという記事が出ていました。
その時になって本当に無駄な治療、本当は治療ではないのですが。何もない歯を虫歯にされたわけですから。
33年前の話です。こういう処置がなぜ行われるのかというと歯科業界を盛り上げようとするためでしょう。
この歯医者のおかげでそれからずーと歯医者にかかわることになってしまったのです。
私には持病というのはありません。強くはないのですが薬を必要とする病気はありません。しいて言えば花粉症だけです。
(これは減感作療法のおかげで花粉の時期に一日に目薬一回、点鼻薬を一回すればなんの問題もありません。
ただこれは減感作療法をやめてから10年たっているのでその効果が減ってきたような感じがしますが。)
この歯の治療というのはわたくしの最大の失敗です。
歯医者にはわかっていたはずです。一度、治療を行えばそのうちのいくつかはダメになるまで進むという事が。
でも歯医者によってはそういうことをやるわけです。
またそういう医者の特徴の一つにすごく歯のケアに熱心です。歯垢が残っているかどうかを判断する溶液を販売してきたり、電動歯ブラシを紹介してきたりとついつい信じてしまいました。
勿論、この歯の処置はすべての患者にはやらないのです。多分、歯並びが悪かったりして、虫歯になったりする患者がいいカモになるのです。
本当に、自分がなぜ、信じてしまったのかいまだに悔しい思いです。1本の虫歯の治療が10本の虫歯になったからです。
そういえばこの歯医者演歌を歌いながらやっていました。多分、楽しくて仕方がなかったのでしょう。馬鹿な患者が来たなと。
しかも歯の治療の結果が出てくるのは時間がかかるのでそれに対して文句も言ってくることはないわけですから。
妻の無駄な入院検診だったり、歯医者も医者も本当に気を付けないといけません。
ただこれはすべての患者にするわけではないという事が難しいところです。うっかりしている患者を選ぶわけです。